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解決事例

2020.09.04
海外在住の相続人が一時帰国中の1ヶ月間で相続人間の話し合いをまとめ、遺産分割協議を早期に完了させるとともに、相続税の大幅な節税にも成功した事例

相談内容

相談者は神戸市に在住する50歳代のサラリーマンの方でした。父が先日、病気で亡くなったが、今後どのような相続手続が必要なのか、まったく分からないとのことでした。お父様の相続人は、相談者以外に、神戸市内にあるお父様の家で一緒に住んでいたお母様がいるほか、アメリカでお仕事をしている弟さんがいるとのことでした。

その弟さんは、基本的にはずっとアメリカで暮らしているが、お父様の法事や仕事の関係もあり、今現在、ちょうど1ヶ月間だけ、日本に一時帰国している状態でした。
相続調査の結果、お父様の遺産としては、お母様と二人で暮らしてきた神戸市内のご自宅(約1億円)と奈良市内の土地(約2200万円)があるほかは、預貯金や有価証券が2800万円ほどあることが判明しました。なお、奈良市内の土地の上には、相談者がご自分名義の建物を建て、家族で住んでいる状態でした。

当事務所の対応方針

弟さんがアメリカに帰ってしまうと、遺産分割協議をまとめるのに、多大な時間と労力がかかることは誰の目からも明らかでした。そのため、弟さんが日本にいるこの1ヶ月の間に、遺産分割協議を何とかまとめる必要がありました。

 
また、遺産分割協議が未了のまま相続税申告期限を迎えると、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例といった、相続税の大幅な節税が可能となる特例措置が使えないことから、いったんは多額の相続税(当事務所の試算では総額で約1400万円)を納税する必要がありました。

幸いなことに、本事案では、遺産分割の方法として、神戸市内のご自宅はお母様が、奈良市内の土地は相談者が、残りの預貯金・有価証券は弟さんが取得する以外に選択肢はほとんどありませんでした。相談者と弟さんの取得する金額に若干開きがあり(相談者;2200万円、弟さん;2800万円)、その点をどのように調整するかだけが課題でした。

そこで、当事務所としては、相談者だけでなく、お母様、弟さんにも事務所にお越しいただき、3人の前において、①弟さんが日本にいる間に、相続人全員からご依頼いただく形で遺産分割協議書を作成したいこと、②もし遺産分割協議が揉めてしまうと、弁護士として代理人を辞任せざるを得ず、解決までに多大な時間と労力がかかってしまうこと、③相続税もいったんは多額の税額を納税しなくてはいけないことを説明しました。

懸案であった、相談者と弟さんとの取得金額の差額については、奈良市内の土地の評価額2200万円というのは相続税評価額であり、実際に売却する価額となると、弟さんが取得予定の2800万円とほとんど差がないことを説明することで、相談者に納得してもらい、相談者と弟さんとの間で代償金の支払いはしないという形で決着を着けることができました。

これにより、弟さんが日本に一時帰国中のわずか1ヶ月の間に、当事務所が作成した遺産分割協議書に相談者、お母様、弟さんの3人全員が署名押印してもらうことに成功しました。

また、遺産分割協議が完了したことにより、相続税申告において、お母様が取得する神戸市内の自宅土地への小規模宅地の特例の適用や、配偶者の税額軽減措置を適用することが可能となり、相続税総額を当初予定額の約1400万円から約210万円(お母様;0円、相談者;約100万円、弟さん;約110万円)にまで大幅に節税することにも成功しました。

担当弁護士からワンポイントアドバイス

本事案のように相続紛争が顕在化していない段階でのご相談の場合、各相続人の置かれている状況や相続人間の人間関係、遺産の内容等に照らして、いかに相続人間の利害を調整し、各人を説得し、早期の協議書作成にまで漕ぎつけることができるかがポイントとなります。

早期の円満解決がもたらす多大なメリットと、相続紛争にまで発展した場合のデメリットを熟知した弁護士ならではの、相続専門弁護士の腕の見せ所ともいえる事案でした。

大阪の相続・遺言・相続税に強い 入江置田法律事務所の解決事例

※2020年5月28日更新

No 解決事例の内容 分野
1 すべての遺産を長男に相続させる旨の遺言があった事例 遺産分割
2 遺留分減殺請求訴訟を提起された事例 遺留分
特別受益
3 被相続人と疎遠であった実の母親と異母兄弟に相続放棄を認めさせた事例 相続放棄
4 名義預金の帰属が争われた事例 その他
相続紛争
5 未払賃料の支払請求権を相続により取得した事例 その他
相続紛争
6 生命保険金の受取りが特別受益に該当するか否かが争いになった事例 特別受益
7 遺言書と異なる内容で遺産分割協議をした事例 遺産分割
8 遺留分侵害を理由に遺産分割調停を申し立てられた事例 遺留分
特別受益
9 生命保険金の受取人に指定された相続人が相続放棄をした場合の相続税申告の事例 相続税申告
10 一部分割により,小規模宅地の特例適用を可能とし,相続税の納税資金等の確保に成功した相続税申告の事例 相続税申告
11 被相続人が死亡後、相続登記が未了のまま、2次相続、3次相続が発生したため、相続人10人の共有状態となっていた不動産につき、遺産分割協議により、その解消に成功した事例 遺産分割
12 交通事故の被害により事理弁識能力を失った方の成年後見人として、遺産分割協議を行った事例 遺産分割
13 相続開始を知ってから3ヶ月経過後に相続債務があることを知った場合であっても、相続放棄が認められた事例 相続放棄
14 遺言書が無かったために、被相続人の甥・姪を含む相続人ら10名での遺産分割協議を余儀なくされた事例 遺産分割
15 遺留分に配慮した遺言書に作成し直した事例 遺言作成
16 不動産の売却、生命保険の活用、遺言書作成を組み合わせた生前対策により、相続税の大幅な節税に成功した事例 遺言
生前対策
17 海外在住の相続人が一時帰国中の1ヶ月間で相続人間の話し合いをまとめ、遺産分割協議を早期に完了させるとともに、相続税の大幅な節税にも成功した事例 遺産分割協議相続税申告
18 遺産のうち、金融資産について早期に遺産分割協議を完了させ、評価額に争いのある自宅不動産について遺産分割調停手続を活用した事例 遺産分割
19 遺産分割協議成立後に遺言書の存在が明らかとなり、遺産分割協議の錯誤無効を争った事例 その他
相続紛争
20 推定相続人である長男を廃除する旨の遺言があった事例 遺留分
その他
相続紛争
21 預金の使い込みの疑いをかけられ、損害賠償請求訴訟を提起された事例 預金の
使い込み

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  • 遺産分割がまとまらない
  • 遺留分侵害額請求をしたい・された
  • 預貯金の使い込みに悩んでいる
  • 相続税がいくらになるか知りたい相続税申告をしたい
  • 遺言の問題で困っている
  • 相続放棄をすべきか悩んでいる

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この記事の執筆者

入江・置田法律事務所

弁護士・税理士・家族信託専門士

置田浩之(おきた ひろゆき)

専門分野

相続、相続税、家族信託、企業法務

経歴

東京大学大学院法学政治研究科卒業後、東京都内の大手銀行に勤務。その後、大阪大学法科大学院に入学。司法試験合格後、平成22年1月に弁護士登録、大阪府内の法律事務所勤務を開始。平成27年12月、大阪・阿倍野に弁護士の入江貴之とともに事務所を開設。また、平成24年に税理士登録、相続財産問題や相続税対策などにも幅広く対応している。 相続問題の相談実績は年100件を超える。豊富な法律相談経験により、依頼者への親身な対応が非常に評判となっている。
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