【弁護士×税理士コラム】弁護士・税理士の違いとダブルホルダーに依頼するメリットを徹底解説
相続税申告は弁護士に相談すべき?税理士との違いとダブルホルダーに依頼するメリットを徹底解説
弁護士・税理士の置田と申します。
私はこれまで、弁護士として、そして税理士として、800件以上に及ぶご相談をお受けしてまいりました。
その中で実感するのは、相続は単に財産を分ける手続きではなく、ご家族の「想い」と「未来」を繋ぐ大切なステップだということです。
相続を巡る問題は、法律と税務の両面からの専門知識が欠かせません。
私自身が「弁護士」と「税理士」のダブルホルダーとして、法律面での紛争・解決から、税金面での相続税申告・節税対策まで、ワンストップで最適なサポートを提供できることに、大きな使命を感じています。
このコラムでは、皆様の相続に関する疑問や不安を解消し、よりスムーズで円満な相続について解説します。
こんなお悩みをお持ちではありませんか?
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「父が亡くなったが、相続税申告の手続きが分からない」
「相続税申告は税理士に頼むものだと思っていたけれど、兄弟間で少し揉めそうだ」
「相続税申告と遺産分割の相談を、一緒にできる専門家はいないだろうか」
相続が発生すると、相続税申告という期限のある手続きと、遺産分割という相続人間の話し合いを同時に進める必要があります。
特に相続人同士の関係が複雑だったり、遺産の内容が不動産などで分けにくかったりすると、遺産分割協議が難航し、相続税申告の期限(被相続人が亡くなってから10ヶ月)に間に合わなくなるリスクも生じます。
この記事では、相続税申告を「弁護士」に相談するメリット・デメリット、そして税理士の役割との違いについて詳しく解説します。
さらに、法律トラブルの専門家である「弁護士」と、税務の専門家である「税理士」の両方の資格を持つ「弁護士×税理士のダブルホルダー」に相談する最大のメリットについても、具体的な解決事例を交えてご紹介します。
相続税申告を控えており、相続トラブルにも不安があるというご家族は、ぜひ最後まで読んでみてください。
そもそも相続税申告は誰に相談すべき?弁護士と税理士の役割の違い
相続が発生した際、多くの方が「相続税申告は税理士に相談するもの」とお考えかもしれません。
しかし、事案によっては弁護士の関与が不可欠なケースもあります。
まずは、相続税申告における弁護士と税理士の専門分野と役割の違いを明確にしておきましょう。
税理士の役割:相続税の計算と申告手続き
税理士は、その名の通り「税務」の専門家です。
相続税申告における税理士の主な役割は、相続財産を正確に評価し、法律と税務のルールに基づいて相続税額を計算し、税務署へ「相続税申告書」を作成・提出することです。
特に相続財産に不動産や非上場株式などが含まれる場合、その評価は非常に専門的で複雑になります。
税理士は、これらの財産評価を適切に行い、小規模宅地の特例や配偶者の税額軽減といった特例・控除を最大限活用して、適法な範囲で相続税の負担を軽減する(節税する)ための申告業務を行います。
ただし、税理士の業務はあくまで「税務申告」が中心です。
税理士法により、税理士は相続人間の遺産分割協議における交渉代理や、法的な紛争(トラブル)の解決を業務として行うことはできません(一部の例外を除く)。
弁護士の役割:遺産分割協議と相続トラブルの解決
一方、弁護士は「法律」の専門家であり、紛争(トラブル)解決のプロフェッショナルです。
相続における弁護士の主な役割は、相続人間の「遺産分割協議」が円滑に進むよう法的なサポートを行うことです。
具体的には、特定の相続人が遺産を独り占めしようとしている、一部の相続人と連絡が取れない、遺言書の内容に納得がいかない、といったトラブルが発生した場合、依頼者の代理人として他の相続人と交渉を行います。
遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所における「遺産分割調停」や「審判」といった法的手続きを代理で行うことも弁護士の独占業務です。
相続税申告の前提となる「誰がどの財産をどれだけ相続するか」を法的に確定させることが、弁護士の最も得意とするところです。
相続税申告で弁護士への相談が必要になるケース
では、相続税申告を控えている状況で、特に弁護士への相談が必要になるのはどのようなケースでしょうか。
それは、「遺産分割協議がまとまらない可能性が高いケース」または「すでに相続トラブルが発生しているケース」です。
例えば、
- 相続人同士の仲が悪い、または疎遠である
相続人の中に連絡が取れない人や、非協力的な人がいる - 遺言書の内容に不満を持つ相続人がいる
- 「寄与分」や「特別受益(生前贈与など)」を主張したい相続人がいる
- 遺産のほとんどが不動産で、分けにくい
- 前妻の子や、認知した子など、面識のない相続人がいる
といった場合です。
このような状況で税理士だけに相続税申告を依頼しても、税理士は遺産分割のトラブル自体を解決できません。
結果として遺産分割がまとまらず、相続税申告の期限(10ヶ月)までに申告が間に合わなくなる恐れがあります。
申告が遅れれば、延滞税や無申告加算税といったペナルティが課されるだけでなく、節税効果の高い「小規模宅地の特例」や「配偶者の税額軽減」といった重要な特例が使えなくなる(申告期限内申告が要件のため)という、致命的なデメリットが生じます。
したがって、相続税申告が必要で、かつ上記のようなトラブルの種を抱えている場合は、税理士を探すのと同時に、あるいはそれより先に弁護士に相談することが賢明な選択と言えます。
相続税申告を弁護士に相談する5つのメリット
相続トラブルの芽がある場合に、相続税申告の手続きを弁護士に相談することには、税理士に相談するだけでは得られない大きなメリットがあります。ここでは主な5つのメリットを解説します。
メリット1:遺産分割協議を法的に有利に進められる
相続税申告の前提となる遺産分割協議において、弁護士は法律の専門家として、あなたの正当な権利(法定相続分や遺留分など)を守るための交渉を行います。
例えば、「他の相続人が不公平な分割案を押し付けてくる」「特定の相続人が生前に多額の援助(特別受益)を受けていたのに、それを考慮しない分割を主張している」といった場合、弁護士が介入することで、法的な根拠に基づいて対等に交渉し、依頼者にとって不利にならない形での合意を目指すことができます。
相続に関する法律知識がなければ、相手の言うがままに不利な条件を飲まざるを得なかったかもしれません。弁護士に相談・依頼することで、感情的な対立を避けつつ、法的に妥当なラインでの解決が可能になります。
メリット2:相続人間のトラブルを未然に防ぎ、円満解決に導ける
「弁護士に相談する」と聞くと、すでに関係が悪化している状態を想像するかもしれませんが、むしろ関係が悪化する前に弁護士に相談するメリットは大きいです。
相続人同士で直接話し合うと、過去の感情的なしこりも相まって、冷静な議論が難しくなることが多々あります。私も以前、相続相談の場で「兄は昔から親に甘えてばかりで…」といった、遺産分割とは直接関係のない不満が噴出する場面に立ち会ったことがあります。
弁護士が第三者として間に入ることで、各相続人の法的な権利と希望を整理し、感情論ではなく「法律」と「客観的な事実」に基づいた話し合いのテーブルを作ることができます。
これにより、無用な対立を避け、相続人全員が納得できる円満な解決(遺産分割協議の合意)に導きやすくなるのです。
メリット3:相続放棄や遺留分侵害額請求など複雑な手続きに対応できる
相続は、必ずしもプラスの財産だけとは限りません。被相続人に多額の借金があった場合は、「相続放棄」の手続きを家庭裁判所で行う必要があります。
この手続きは、原則として相続開始を知った時から3ヶ月以内という非常に短い期間制限があります。
また、遺言書によって特定の相続人に全財産が渡るような内容になっていた場合、他の相続人は最低限の取り分である「遺留分」を請求(遺留分侵害額請求)することができます。
これらの相続放棄や遺留分侵害額請求は、法的な要件を満たした手続きを適切な期間内に行う必要があり、非常に専門的です。
弁護士に相談すれば、これらの複雑な法的手続きも正確かつ迅速に進めることができます。
相続税申告が必要な事案でも、まずは借金の状況を調査し、相続放棄すべきかどうかを法的に判断するところからサポートが可能です。
メリット4:遺産分割がまとまらない場合の調停・審判に対応できる
相続人同士の話し合い(遺産分割協議)でどうしても合意に至らない場合、次のステップは家庭裁判所での「遺産分割調停」となります。調停でも話がまとまらなければ、「遺産分割審判」という手続きで、裁判官が分割方法を決定することになります。
これらの裁判所手続きは、一般の方がご自身で行うには精神的にも時間的にも大きな負担がかかります。必要な書類の作成や、裁判所での法的な主張・立証活動は非常に専門的です。
弁護士は、こうした調停や審判の手続きにおいて、依頼者の代理人として全ての対応を行うことができます。裁判所という公の場で、依頼者の主張を法的に構成し、有利な結果(審判)を得るための活動ができるのは弁護士だけです。相続税申告の期限が迫る中で、これらの法的手続きを迅速に進められる点も大きなメリットです。
メリット5:相続税申告の期限(10ヶ月)を意識した対応が期待できる
相続案件の経験が豊富な弁護士は、遺産分割協議が難航した場合の最大のリスクが「相続税申告の期限(10ヶ月)に間に合わないこと」だと熟知しています。
前述の通り、申告期限までに遺産分割協議がまとまらないと、小規模宅地の特例や配偶者の税額軽減といった節税効果の極めて高い特例が使えず、納税額が跳ね上がってしまうからです。(※申告期限後に分割が成立した場合に、特例を適用し直す(更正の請求)手続きもありますが、手間と時間がかかります)
そのため、弁護士に相続税申告も含めて相談するメリットは、常に「10ヶ月」という期限をゴールとして設定し、そこから逆算して「いつまでに遺産分割協議をまとめるべきか」「交渉が難航しそうなら、いつ調停に移行すべきか」といったスケジュール管理と戦略立案を行ってくれる点にあります。
法務トラブルの解決と、税務上の期限遵守という二つの目標を同時に追いかけることができるのです。
【注意】弁護士に相続税申告を相談する際のデメリット・注意点
デメリット1:税務申告業務の経験が少ない弁護士もいる
弁護士の本来の専門分野は「法律(紛争解決)」であり、「税務(税金計算)」ではありません。弁護士資格を持っていても、相続税申告書の作成や、複雑な財産評価(特に土地や非上場株式)の実務経験が豊富な弁護士は、税理士に比べると少数派かもしれません。
相続税申告は非常に専門性が高く、財産評価の仕方や特例適用の判断一つで納税額が数百万円、数千万円と変わることも珍しくありません。
もし、相続トラブルの解決を依頼した弁護士が、相続税の申告業務には不慣れだった場合、結局その弁護士が別途税理士を探して依頼する(または自分で探すよう言われる)ことになり、二度手間や連携ミス、余計な費用が発生する可能性があります。
弁護士に相続税申告を相談する際は、その弁護士が相続税の税務実務にも精通しているか、または信頼できる税理士と緊密に連携しているかを確認する必要があります。
デメリット2:費用が税理士より高額になる可能性がある
相続税申告を税理士に依頼する場合の費用(税理士報酬)は、一般的に遺産総額の0.5%~1.0%程度が相場と言われています。
一方、弁護士に遺産分割協議の交渉や調停・審判を依頼する場合、別途「着手金」や「成功報酬」が発生します。これらの弁護士費用は、交渉する遺産(経済的利益)の額に応じて変動するのが一般的です。
もし、相続税申告(税理士業務)と遺産分割交渉(弁護士業務)を別々の専門家に依頼したり、税務に不慣れな弁護士に依頼して外部の税理士への費用が上乗せされたりすると、トータルの費用は税理士だけに依頼するよりも高額になる可能性が高いです。
ただし、弁護士の介入によって法的に正当な取り分を確保できた場合や、税務に強い弁護士が節税対策を講じてくれた場合、結果として弁護士費用を支払っても手元に残る財産が多くなるケースも十分にあります。
なぜ「弁護士×税理士」のダブルホルダーへの相談が最善なのか?
ここまで、相続税申告における税理士と弁護士の役割、そして弁護士に相談するメリット・デメリットを見てきました。
「トラブル解決は弁護士、税金計算は税理士。でも、両方とも問題がありそう…」
「弁護士に頼むと税務が不安、税理士に頼むとトラブル対応が不安」
このようなジレンマを解消する最適な選択肢が、「弁護士」と「税理士」の両方の資格を持つ専門家(ダブルホルダー)に相談することです。なぜダブルホルダーへの相談が最強と言えるのか、そのメリットを解説します。
メリット1:相続トラブルと相続税申告をワンストップで解決
最大のメリットは、相続に関する「法務(トラブル)」と「税務(申告)」の両面を、一人の専門家(または一つの事務所)が窓口となって最初から最後まで一貫して(ワンストップで)対応できることです。
依頼者にとっては、弁護士事務所と税理士事務所を別々に探したり、何度も同じ説明を繰り返したりする手間が一切かかりません。
相続トラブルの交渉(弁護士業務)と、相続税の計算・申告(税理士業務)が同時並行で必要な場合でも、ダブルホルダーであれば全ての状況を把握した上で、最適なスケジュールと戦略で両方の業務をシームレスに進めることができます。
メリット2:税務(節税)と法務(トラブル防止)の両面から最適な遺産分割を提案
相続税申告において、遺産分割の「分け方」は非常に重要です。
例えば、「小規模宅地の特例」を使えば自宅の土地の評価額を最大80%減額できますが、この特例を使うためには「配偶者」または「同居していた親族」などがその土地を相続する必要があります。
税理士の視点だけ見れば、「相続税が最も安くなるように、特例が使える人に自宅を相続させましょう」となります。
しかし、弁護士の視点で見れば、「その分割方法では、他の相続人が不公平だと感じて納得せず、遺産分割協議がまとまらない(=相続トラブルになる)リスクがある」と判断するかもしれません。
弁護士×税理士のダブルホルダーであれば、「相続税の節税効果(税務メリット)」と「相続人間の公平性や感情(法務リスク)」の両方を天秤にかけ、法廷での争いも想定しつつ、最も現実的で、かつ相続人全員が(税負担も含めて)納得しやすい「最適な遺産分割案」を提案することができます。
メリット3:連携ミスがなく、申告期限までスムーズ
弁護士と税理士が別々の場合、両者の間で情報共有や連携がうまくいかないと、致命的なミスにつながる可能性があります。
例えば、弁護士が遺産分割調停に時間をかけすぎた結果、税理士が相続税申告書の作成に着手するのが遅れ、期限間際になって資料不足が判明する、といったケースです。
ダブルホルダーであれば、一人の専門家が全ての情報を一元管理しています。遺産分割の交渉状況を踏まえながら、「このままだと期限に間に合わないから、先に未分割のまま申告しよう(※特例は使えないがペナルティは避けられる)」「いや、この条件なら今月中に合意できる可能性が高いから、合意を待って特例を使って申告しよう」といった高度な判断を、迅速かつ的確に行うことができます。
10ヶ月という短い相続税申告の期限を守る上で、この「連携のスムーズさ」は非常に大きな強みとなります。
【解決事例】弁護士×税理士の連携で相続税申告の納税額をゼロにしたケース
ここで、実際に弁護士と税理士の両方の知見がなければ解決が難しかったであろう、当事務所の解決事例をご紹介します。
ご相談時の状況:相続人が全国に点在し、関係も疎遠
ご相談に来られたのは、亡くなられたお父様(被相続人)の長女(依頼者)でした。相続人は、母、長女(依頼者)、二女(妹)、そして既に亡くなっていた長男のお子さん二人(甥と姪)の合計5名でした。
遺産としては、時価約1億円の京都のご自宅と、約4000万円の預貯金・有価証券がありました。
問題だったのは、依頼者と母は京都でしたが、二女は北海道、甥と姪は東京方面と、相続人の住所が全国にバラバラだったことです。さらに、依頼者は妹(二女)とは疎遠になっており、甥や姪とはほとんど面識がないという状況でした。
課題:遺産分割協議の難航と「小規模宅地の特例」適用のリスク
依頼者の希望は、「母が自宅を相続し、預貯金の一部を依頼者が多めに(献身的に世話をしたため)、残りを母と甥・姪で分け、妹は生前贈与が多額にあったため今回は相続しない」というものでした。
この分割案は、法務的な観点(法定相続分)から見ると、依頼者と母に有利で、他の相続人にとっては不利な内容でした。関係性が疎遠で住所も離れている相続人たちに、この内容で納得してもらうのは非常に困難であり、遺産分割協議は難航することが予想されました。
そして、税務上の最大の課題は、遺産分割協議が長引いて相続税申告の期限(10ヶ月)までにまとまらなければ、遺産の大部分(1億円)を占めるご自宅について「小規模宅地の特例」が使えなくなり、多額の相続税が発生してしまうことでした。
弁護士×税理士の対応:法務と税務のメリットを提示し、早期合意を促進
そこで当事務所は、単に依頼者の希望する分割案(法務的な提案)を送るだけではなく、弁護士×税理士の視点から、もう一つの重要な情報(税務的なメリット)を加えて提示することにしました。
具体的には、依頼者の希望する遺産分割協議書案とともに、「もしこの案に早期に合意して遺産分割協議を完了させれば、母が相続する自宅に小規模宅地の特例が適用でき、結果として相続税の負担がゼロになる(=全員がメリットを受けられる)」という点を丁寧に説明する文書を作成し、他の相続人(二女、甥、姪)に郵送しました。
これは、「法務的(法律的)にはあなたたちの取り分は減るかもしれないが、税務的(経済的)には、争って協議が長引き、特例が使えなくなって多額の税金を払うよりも、早期に合意した方が全員にとって得策ですよ」という、法務と税務の両面から合理的な解決策を提示するものでした。
結果:申告期限内に協議がまとまり、納税額ゼロを実現
驚いたことに、この提案に対し、北海道や東京に住む他の相続人から一切の異論が出ませんでした。
おそらく、疎遠ではあっても故人や依頼者・母への配慮があったことや、専門家(弁護士・税理士)からの説明によって「早期合意による節税メリット」を全員が共有・納得できたためだと考えられます。
その結果、被相続人が亡くなってからわずか半年足らずという短期間で遺産分割協議が成立しました。
これにより、相続税申告において、母が相続した自宅について無事に小規模宅地の特例を適用することができ、遺産総額が大幅に圧縮された結果、相続人全員の納税額をゼロにすることに成功したのです。
この事例は、弁護士としての「遺産分割交渉のノウハウ」と、税理士としての「相続税(小規模宅地の特例)の知識」が両方なければ、これほどスムーズな解決は難しかったと言える、専門家が早期に介入することの重要性を示した好例です。
相続税申告の弁護士相談に関するよくある質問
Q. 相続税申告の弁護士費用はどれくらいかかりますか?
A. 弁護士費用は、依頼する業務の内容によって大きく異なります。相続税申告書の作成(税理士業務)のみであれば、前述の通り遺産総額の0.5%~1.0%程度が相場ですが、事務所によって最低報酬額が設定されている場合もあります。
遺産分割の交渉や調停・審判(弁護士業務)を依頼する場合は、これに加えて「着手金」(依頼時に支払う費用、数十万円~)と「成功報酬」(解決時に得られた経済的利益の〇%)が発生するのが一般的です。
当事務所のように、弁護士×税理士のダブルホルダーが対応する場合、税務申告と法務交渉をセットにした料金プランを提供している場合があります。初回相談の際に、ご自身のケースでは総額でどれくらいの費用がかかりそうか、見積もりをもらうことをお勧めします。あわせて、相続案件、特に税務申告と遺産分割交渉の両方に関する解決実績が豊富かどうかも確認すると良いでしょう。
Q. 相続税申告について弁護士に相談するタイミングはいつが良いですか?
A. 可能な限り「早い段階」でのご相談をお勧めします。理想は、相続発生後、四十九日法要が終わったくらいの時期(相続人や財産の概要が見え始める頃)です。
相続税申告の期限は10ヶ月と決められています。相続放棄の期限(3ヶ月)もあります。遺産分割協議が難航すれば、調停や審判には半年~1年以上かかることも珍しくありません。
「まだトラブルになっていないから大丈夫」と先延ばしにしていると、いざ話し合いを始めた時には、期限までに解決するのが困難になっているケースも多いです。
事例でご紹介したように、専門家が早期に介入することで、こじれる前に関係性を整理し、税務上のメリットも提示しながら円満な合意に導ける可能性が高まります。
Q. 弁護士と税理士、どちらに先に相談すべきですか?
A. ケースバイケースですが、判断基準は「相続トラブルの可能性」です。
【税理士に先に相談すべきケース】
- 相続人同士の関係が非常に良好で、遺産分割の方法も既に決まっている。
- 遺言書があり、全員がその内容に納得している。
- 相続税申告書の作成と、節税(特例の活用)のアドバイスだけが欲しい。
【弁護士に先に相談すべきケース(またはダブルホルダー)】
- 相続人同士が疎遠、または仲が悪い。
- 遺産の分け方で意見が対立しそうだ。
- 相続人の中に連絡が取れない人や、非協力的な人がいる。
- 遺言書の内容に不満がある。
- 生前贈与や寄与分などで揉めそうだ。
- 借金があるかどうかわからない。
もしご自身で判断がつかない場合は、「弁護士」と「税理士」の両方の資格を持つ事務所の「無料相談」などを利用し、ご自身の状況を説明した上で、「法務」と「税務」の両方の観点からアドバイスをもらうのが最も確実で早い方法と言えるでしょう。
まとめ
今回のコラムでは、相続税申告を弁護士に相談するメリット・デメリット、そして弁護士×税理士のダブルホルダーに依頼する利点について解説しました。
- 税理士は「相続税の計算・申告」の専門家です。
- 弁護士は「遺産分割協議・相続トラブル解決」の専門家です。
相続税申告が必要で、かつ、相続人同士が疎遠であったり、遺産の分け方で揉めそうだったりする(トラブルの可能性がある)場合は、税理士だけでは対応できず、弁護士の助けが必要になります。
弁護士に相談するメリットは、法的な交渉、裁判所手続き(調停・審判)、相続放棄などに対応でき、相続税申告の期限(10ヶ月)を意識したスケジュール管理が期待できる点です。
一方で、弁護士によっては税務実務に不慣れな場合や、費用が高額になる可能性がある点には注意が必要です。
弁護士×税理士のダブルホルダーであれば、相続トラブル(法務)と相続税申告(税務)をワンストップで対応でき、節税とトラブル防止の両面から最適な遺産分割を提案し、申告期限までスムーズに導くことが可能です。
相続税申告は、単なる税金計算の手続きではなく、遺産分割という法的な問題と密接に結びついています。ご紹介した事例のように、相続人が全国に点在し、関係性が疎遠なケースでは、話し合い自体が困難になりがちです。
「うちは財産が少ないから大丈夫」「家族だから話し合えば分かるはず」と思っていても、いざ相続が始まると、お金の問題が絡むことで関係がこじれてしまうことは少なくありません。
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大阪天王寺相続サポートでは、相続税のお悩みはもちろん、複雑な案件や紛争になってしまいそうなケースまで、相続のお悩みをワンストップでサポートします。
相続においては、親族間の感情的な対立から、遺産の分け方について争いが生じることが少なくありません。法的な解決と税務上の最適解を両立できるのが、弁護士×税理士のダブルホルダーを所有している当事務所の強みです。
個別無料相談も実施しておりますので、気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。
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この記事の執筆者

入江・置田法律事務所
弁護士・税理士・家族信託専門士
置田浩之(おきた ひろゆき)




























