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【弁護士×税理士コラム】相続税の申告期限が迫る方へ。「未分割」で放置すると数千万円の損をする理由

弁護士・税理士の置田と申します。

私はこれまで、弁護士として、そして税理士として、1000件以上に及ぶご相談をお受けしてまいりました。その中で実感するのは、相続は単に財産を分ける手続きではなく、ご家族の「想い」と「未来」を繋ぐ大切なステップだということです。

相続を巡る問題は、法務と税務の両面からの専門知識が欠かせません。私自身が「弁護士」と「税理士」のダブルホルダーとして、法律面での紛争・解決から、税金面での相続税申告・節税対策まで、ワンストップで最適なサポートを提供できることに、大きな使命を感じています。

 

相続手続きを進める中で、親族間の意見がまとまらずに「未分割」の状態が続いてしまうことは珍しくありません。せっかく相続税を減らせる特例があるのに、話し合いが長引くことで損をしてしまうのではないかと不安を感じている方も多いはずです。

この記事では、相続税の申告期限までに遺産分割が決まらない「未分割」のリスクと、それを回避して節税メリットを最大限に受けるための具体的な解決策を解説します。未分割状態でも申告が必要な理由や、後から特例を適用させるための手続き、そして実際に早期解決を実現した事例についても詳しくご紹介します。

この記事を読むことで、未分割状態がもたらす税務上のデメリットを理解し、円満かつスピーディに相続を終えるためのノウハウが分かります。相続人同士の距離が遠かったり、疎遠な親族がいたりして、これからの手続きに不安を感じているご家族は、ぜひ最後まで読んでみてください!

相続税の申告期限における未分割のリスクと注意点

相続が発生してから10ヶ月以内という期限は、想像以上に早くやってきます。この期限までに遺産分割協議が整わない「未分割」の状態になると、相続税の実務において大きなデメリットが生じます。

未分割のまま申告期限を迎えると、本来受けられるはずの税制上の優遇措置が受けられません。具体的には、配偶者の税額軽減や、土地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地の特例」が適用できない状態で、一旦税金を計算して納める必要があります。

一度、特例なしの多額な税金を納付しなければならないため、相続人の手元のキャッシュが不足する事態も考えられます。また、未分割のままでは不動産の名義変更もできず、資産の活用や売却も制限されてしまうため、早期の合意形成が何より重要となります。

未分割状態で相続税申告を行うデメリット

未分割のまま相続税申告を行う最大のデメリットは、納税額が一時的に非常に高額になることです。配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例は「誰がどの財産をもらうか」が決まっていることが適用の条件となっているため、未分割ではこれらを利用できません。

特例が使えない結果、本来ならゼロになるはずの納税額が数百万円、数千万円にのぼるケースもあります。また、未分割申告では各相続人が法定相続分で財産を取得したと仮定して納税を行うため、後に実際の分割内容と差が出た場合に修正申告や更正の請求といった複雑な事務作業が発生します。

このような二度手間を防ぐためにも、期限内の分割合意が理想的です。しかし、どうしても間に合わない場合には「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出し、後から特例を適用させる準備をしておく必要があります。

遺産分割がまとまらないことによる法的・経済的損失

遺産分割が長期化して未分割状態が続くと、税金面以外でも経済的な損失を被る可能性が高まります。例えば、相続した不動産を売却して納税資金に充てようと考えていても、遺産分割協議書がなければ売却の手続きを進めることは不可能です。

また、銀行預金の払い戻しについても、遺産分割が成立していないと各金融機関で煩雑な手続きを求められ、生活資金や葬儀費用の補填に困る場面も出てくるでしょう。さらに、親族間での話し合いが膠着状態になると、弁護士費用などのコストも膨らんでいきます。

精神的な負担も無視できません。未分割の状態は親族間の心理的な溝を深め、将来的な「争族」の火種を大きくしてしまいます。早期に専門家を交えて妥当な着地点を見つけることは、資産を守るだけでなく家族の絆を守ることにも直結するのです。

相続税の未分割を解消して節税特例を適用する方法

未分割で申告をした後でも、一定の期間内に遺産分割を完了させれば、遡って特例を適用し、払いすぎた税金を取り戻すことができます。この手続きを「更正の請求」と呼びます。

ただし、この救済措置を受けるためには、最初の申告時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付して提出していなければなりません。この書類を出さずに期限を過ぎてしまうと、後から遺産分割が成立しても特例を受けられなくなる恐れがあるため注意が必要です。

また、3年以内に分割がまとまらない特別な事情(裁判が継続中など)がある場合は、さらに承認申請を行うことで期限を延長することも可能です。とはいえ、手続きが複雑になるほど税理士費用などのコストもかさむため、可能な限り早期の分割を目指すのが得策です。

小規模宅地の特例を未分割から適用させるステップ

小規模宅地の特例を適用させるためには、まず相続税の申告期限内に「未分割」として申告書を提出します。この際、必ず「申告期限後3年以内の分割見込書」を添えて、将来的に分割が決まったら特例を使いたい旨を税務署に伝えておきます。

その後、遺産分割協議が成立した日の翌日から4ヶ月以内に「更正の請求」という手続きを行います。この手続きにより、特例適用後の正しい税額に基づいた還付を受けることが可能になります。

例えば、1億円の評価額がある自宅を母が相続する場合、小規模宅地の特例が使えれば評価額は最大2,000万円まで下がります。未分割のままでは1億円に対して課税されますが、後の手続きでこの差額分の税金が戻ってくる仕組みです。

配偶者の税額軽減を確実に受けるための手続き

配偶者の税額軽減(配偶者控除)も、未分割の状態では適用できません。配偶者は1億6,000万円、または法定相続分までは相続税がかからないという強力な制度ですが、これも「分割が確定していること」が前提となります。

未分割で申告する際は、一旦配偶者控除なしの税額を納め、分割確定後に更正の請求を行うことで税金を取り戻します。この場合も、前述の「分割見込書」の提出が必須条件となります。

手続きの流れは小規模宅地の特例と同様ですが、還付される金額が非常に大きくなることが多いため、手続きの漏れがないよう厳重な管理が求められます。配偶者の生活を守るための大切な資金ですから、確実に回収できるよう専門家のアドバイスを受けるべきです。

未分割を早期解決して納税額をゼロにした成功事例

ここからは、実際に当事務所が担当した、複雑な状況から早期の遺産分割を実現し、相続税をゼロに抑えた事例をご紹介します。

事例:遠方の相続人と疎遠な状況から半年で解決

今回のケースは、亡くなったお父様の長女様からのご相談でした。相続人は、お母様、長女様(依頼者)、二女様、そして亡くなった長男様を代襲相続した甥・姪の計5名です。

項目

内容

被相続人

相続人

母、長女(依頼者)、二女、長男の子(甥・姪)計5名

主な相続財産

自宅(1億円)、預貯金・有価証券(4,000万円)

課題

相続人が京都、北海道、東京と分散し、一部は疎遠な状態

依頼者とお母様は京都の自宅で同居していましたが、他の相続人は遠方に住んでおり、特に甥や姪とはほとんど面識がないという状況でした。依頼者の希望は「母が自宅を相続し、献身的に介護してきた自分が預貯金の半分を、残りを母と甥・姪で分ける。生前援助を受けていた二女は相続しない」という、やや偏りのある内容でした。

専門家の介入による「メリットの共有」とスピード解決

当初、この分割案は他の相続人にとって不利な内容であるため、協議は難航することが予想されました。しかし、遺産分割が長引いて「未分割」のまま申告期限を迎えると、1億円の自宅に「小規模宅地の特例」が適用できず、相続人全員に重い税負担が生じてしまいます。

そこで当事務所は、各相続人に対し、依頼者の希望案とともに「早期に分割を完了させることが、結果として全員の納税額をゼロにする唯一の道である」という点を丁寧に説明する文書を送付しました。感情的な対立を避け、節税という共通のメリットを強調したのです。

その結果、意外にも他の相続人から異論は出ず、お父様が亡くなってからわずか半年足らずで遺産分割協議が成立しました。早期に決着がついたことで、お母様が自宅を相続する形での小規模宅地の特例適用が認められ、遺産総額が大幅に圧縮された結果、相続人全員の納税額をゼロにすることに成功しました。

相続税の未分割を防ぐための専門家によるサポート

相続税の未分割を防ぎ、円滑に手続きを進めるためには、早い段階で「弁護士」と「税理士」の両方の視点からアドバイスを受けることが極めて有効です。

相続人の関係性が希薄であったり、住所が各地に散らばっていたりする場合、当事者だけで話し合いを進めるのは心理的にも物理的にも困難です。専門家が第三者の立場で介入し、法的な妥当性と税務上のメリットを整理して提示することで、感情的なしこりを最小限に抑えながら合意形成を促すことができます。

特に、小規模宅地の特例のような期限が重要な制度を活用する場合、スピード感が明暗を分けます。当事務所のように、法務と税務をワンストップで対応できる体制があれば、分割案の作成と税額シミュレーションを同時に行えるため、相続人の納得感も高まりやすくなります。

弁護士と税理士の連携が早期解決のカギ

遺産分割協議は、単に「誰が何をいくらもらうか」を決めるだけの場ではありません。将来の生活設計や、これまでの家族の歴史、そして多額の税負担という現実的な課題をすべてクリアする必要があります。

弁護士は法律の専門家として、公平な分割案の提示や交渉を担います。一方で税理士は、その分割案が税金面にどう影響するかを緻密に計算します。この二つの視点が欠けると、「分割案には合意したが、後から多額の税金がかかることが判明して結局まとまらない」といったトラブルが起こり得ます。

当事務所では、依頼者の状況に合わせて「納税額を最小化する分割案」を具体的に提示し、他の相続人にもそのメリットを分かりやすく説明します。専門家からの客観的な説明があることで、遠方に住む相続人や疎遠な親族も安心して手続きに協力してくれるケースが多いのです。

相談から解決までの流れ

相続が発生したら、まずは現状の財産把握と相続人の確認からスタートします。その上で、申告期限までのスケジュールを逆算し、いつまでに分割案をまとめるべきかの指針を立てます。

  1. 初回相談: 相続財産の概要と相続人の関係性をヒアリング。
  2. 財産調査・鑑定: 不動産評価や預貯金の調査を行い、正確な遺産目録を作成。
  3. 分割案のシミュレーション: 特例適用を前提とした複数の分割パターンと税額を提示。
  4. 協議の調整: 他の相続人へ趣旨説明を行い、合意に向けた交渉・書類送付。
  5. 遺産分割協議書の作成・署名捺印: 全員の合意を得て書類を完成。
  6. 相続税申告・名義変更: 特例を適用して申告し、不動産等の登記を変更。

このように、ステップを追って確実に進めることで、未分割のリスクを最小限に抑え、スムーズな資産承継を実現します。

まとめ

相続税の申告において、遺産分割が決まらない「未分割」の状態は、小規模宅地の特例や配偶者の税額軽減といった大きな節税チャンスを逃すリスクを孕んでいます。一時的に多額の納税が必要になるだけでなく、その後の手続きも複雑になり、親族間のトラブルも深刻化しがちです。

しかし、たとえ親族が遠方に住んでいたり、関係が疎遠であったりしても、専門家の介入によって「早期解決のメリット」を共有できれば、今回ご紹介した事例のように納税額ゼロでの円満解決は十分に可能です。大切なのは、申告期限というタイムリミットを意識し、早めにプロの手を借りることです。

もし、今あなたが「遺産分割がまとまりそうにない」「未分割のまま期限が来たらどうしよう」と一人で悩んでいるのなら、ぜひ一度当事務所にご相談ください。弁護士・税理士のダブルライセンスを活かし、あなたの状況に最適な解決策をご提案いたします。

今回の事例のような早期解決を目指したい方は、まずは当事務所の無料相談をご利用になりませんか?

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この記事の執筆者

入江・置田法律事務所

弁護士・税理士・家族信託専門士

置田浩之(おきた ひろゆき)

専門分野

相続、相続税、家族信託、企業法務

経歴

東京大学大学院法学政治研究科卒業後、東京都内の大手銀行に勤務。その後、大阪大学法科大学院に入学。司法試験合格後、平成22年1月に弁護士登録、大阪府内の法律事務所勤務を開始。平成27年12月、大阪・阿倍野に弁護士の入江貴之とともに事務所を開設。また、平成24年に税理士登録、相続財産問題や相続税対策などにも幅広く対応している。 相続問題の相談実績は年100件を超える。豊富な法律相談経験により、依頼者への親身な対応が非常に評判となっている。
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