相続•遺産分割の無料相談

2022.08.17

戸籍を調査した結果、遠縁に見ず知らずの相続人がいたことが発覚した事例

相談内容

　亡くなられた方（被相続人）は４人兄弟の末っ子（四男）であり、上に長男、次男及び三男と３人の兄がおりました。被相続人には配偶者も子どももおられなかったので、相続人はその長男、次男及び三男となりますが、３人とも既に亡くなられており、長男の娘２人と次男の息子の計３人（三男には配偶者との間に子どもがいませんでした）が代襲相続人として遺産分割協議をしておりました。その際、被相続人の世話を一番していたのが長男の娘のうち長女であったため、その長女がまとめて相続するといった方向で話が進んでおりました。

　しかし、戸籍を調べた結果、亡くなった三男に離婚歴があることが判明し、さらに、前妻との間に娘が１人いることが判明しました。長男の娘２人も次男の息子ももちろんその方とは会ったことも話したこともなく、今後、どのように遺産分割協議をすればよいか途方に暮れてしまい、今後の協議をどう進めていけばいいか、ご相談に来られたのが本事案になります。

当事務所の対応方針

　遠縁であったとしても相続人であることに変わりありませんので、その方を除いて遺産分割協議を行ったとしても、その協議は無効と言わざるを得ません。そのため、長男の娘２人と二男の息子から依頼を受けた当職らから三男の娘宛に、弁護士名で、亡くなられた方との関係をまとめた相続関係図と遺産内容をまとめた遺産目録と併せて、遺産分割協議を行いたいこと、その際のこちらの希望する分割案をわかりやすく丁寧に説明した文書を送付しました。

　その際、この文書をお受け取り頂いたら当事務所までご連絡下さいとの一文を付け加え、当事務所が窓口となり、相手方との間で協議を行いました。協議の中では、相手方がどのような内容を希望しているのかを丁寧に聞き取るとともに、こちらの希望を根拠立てて丁寧に説明することで、双方が納得できる遺産分割協議を行うことができました。

事務所コメント

　いきなり見ず知らずの方から遺産分割したい旨の連絡が届くと不審に思われる方もいらっしゃいます。その場合、弁護士名義で文書を送付した方が、個人から連絡を受けるよりも不信感を感じづらいという場合もあります。本件の場合は、弁護士名義で相手方にもわかりやすいように丁寧に作成した文書を送付することで、以降の遺産分割協議をスムーズに行うことができたといえます。

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